Ⅶ 練習するということ

 私は自主練が大好きである。
この私がのめり込んだものが、もしフラメンコではなくゴルフだったら・・・・。
紛れもなく、駅の構内で傘持ってスイングの練習をするおじさまの仲間入りする事だろうし、テレビでしょっちゅうやってるなんちゃらオープンゴルフやらレッスン番組なんかは、すべて録画し全部チェックするであろうと思われる。
が、あいにくゴルフには全く興味はない。

さて、この自主練。最近では、うちのスタジオをよく自主練したいので貸してください、という問い合わせも多いが、その問い合わせもいろいろ。
友達と数人で使いたい、発表会の前だけ、定期的にずっと使いたい・・・と様々である。
が、いままでたくさんの人にスタジオをレンタルしてきて確実に言えること。
当たり前のことであるが、スタジオを使う時間が多くなればなるほど、その人は上達するし、出世?!しているということ。
最近、この人よく練習しているな~と思ったら、どこかのタブラオで踊りはじめたり、発表会でソロやったり・・・と。
やっぱり、練習って大切なんだな~と痛感する。

もともと、私は一人でストイックな練習をすることが大好きだった。とにかく体育会系!おたく!のり。
たとえば、なにがあろうと30分間は足をノンストップで打つ・・・とか、30分間はパルマとめない・・・とか、ノーミス3回続くまで1からやり直し・・・とか。自分の足音を録音し、アクセントやノリをチェック・・・。
練習時間はいくらっても足りないぐらい。気がつけば用事がない限り1日中でもスタジオにいりびたっていた。
ただ、練習好きといってもひたすら「やればいい!」的な練習が好きで「新たに何か振りを作る」いわゆるMONTARすることは苦手だった。とにかく練習しないと不安だったので何かを考えている時間がもったいないと思い、ひたすら頭を使わないでできる練習ばっかりし続けた。

そんな私が今、練習時間がなくなってたのしくなった練習・・・。これが「振り付け」
以前の私のどこからこんな考えがわいてくるんだろ~?と不思議なぐらいわりとつぎつぎ振り付けのイメージややりたいこと、こんなことできるかな?あんなこと通用するかな?と沸いてくる。
フラメンコ以外のものを見ても、フラメンコにこじつけて何かイメージしようとする自分がいる。
たとえば、子供と公園にいく。子供が飛行機を見つける。一緒に見上げた空がすごく青かった。あースペインの空も青いよな~となって、こんなイメージでアレグリのファルセータを踊ってみたい!とか。
スタジオに行く時間が減った分、意識的にフラメンコのCDやそれ以外の音楽も聴くよう心がけている。(キッチンに炊飯器をのけてCDラジカセをおいた!ごはんは土鍋で炊くようにし、できるだけ音楽を聴いている。)
no music no life である!

が、ストイックな練習も絶対、絶対、絶対!必要だと思う。

天才は1%の才能と99%の努力である」
なんていうエジソンのセリフもくさいんだけど、わりと好きなんだな・・・。


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© 吉田悦子フラメンコスタジオ